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バッファローヒルの唾液タンパク質が抗凝固剤として期待される

研究概要
マレーシア・ケランタン大学(UMK)の研究チームは、3 年間にわたり地元産バッファローヒル(Hirudinaria manillensis)の唾液から抽出したタンパク質が、医療分野での抗凝固剤として利用できる可能性を示しました。
唾液に含まれる成分と効果
抽出されたタンパク質には、ヘパリンと同様の作用を持つヒルジンという物質が含まれています。実験室試験では、このヒルジンが血液凝固を遅らせることが確認されており、既存の抗凝固薬と同等の効果が期待されています。
バッファローヒルが選ばれた理由
研究者のズルヒシャム・アブドゥル・カリ博士によれば、バッファローヒルは陸上ヒル(パカット)に比べて唾液の量とタンパク質の品質が格段に高いため、本研究の主要対象となりました。また、ヒル療法は古くから痛風やニキビ、糖尿病患者の慢性創傷治癒などに活用されてきました。
産業と環境の課題
近年、マレーシアのヒル養殖業は契約農業制度の拡大期に比べ急激に縮小しています。その背景には投資詐欺問題が投資家の信頼を損ねたことや、稲作地での農薬・化学肥料の過剰使用により自然環境中のヒル個体数が減少したことが挙げられます。
管理体制と今後の展望
2011 年以降、マレーシア国内のヒル管理は野生動物局から漁業省へ移管され、現在は漁業省が全面的に担当しています。研究者は、分子生物学的研究を含む更なる資金投入が必要であり、地元ヒル資源をグローバル医療市場向けに商業化する可能性を探求すべきだと訴えています。
自然資源としての価値
ズルヒシャム博士は、ヒルは生態系において重要な役割を果たす貴重な天然資源であり、将来的な科学技術やバイオテクノロジーへの応用を見据えて保護すべきだと呼び掛けています。