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上海に新拠点を構えるAI研究者・林俊陽氏の新ラボと政府投資の全貌

新ラボ設立と投資家
Alibaba の Qwen モデルを牽引した林俊陽氏は、退職から 5 ヶ月後の火曜夜に自らの会社「Pragmatik Labs」を上海で発表した。このラボはデジタルと物理の双方に跨る次世代エージェントの開発を目指す。
本ラウンドは Gaorong Ventures(旧 Sequoia China)と HSG が共同で主導し、Tencent も出資している。また、上海エンジン基金(正式名称:上海未来産業基金)が全額出資し、規模は 100 億元(約 14 億ドル)に上る。
林氏の学術的背景とAIへの関わり
林氏は北京大学で英文学士と言語学修士を取得し、計算言語学研究所のグループを率いた経験がある。2019 年に Alibaba の DAMO アカデミーへ参画し、Qwen 開発以前は淘宝検索の言語生成に従事した。
彼は「友人が語用論を勧めてくれたので言語学を学んだ」と述べ、語用論をエージェントの合理的行動説明に活用している。また、ベンチマークではなく実世界での性能を重視する実用主義を掲げている。
Pragmatik Labs の取り組み
公式サイトによれば、研究は四つの領域に分けられる。デジタルエージェント(知識作業向け)、物理エージェント(実環境向け)、フロンティア研究、そして実世界フィードバックから派生した製品である。
デジタルエージェントは計画・ツール利用・記憶を必要とし、物理エージェントは知覚・空間推論・可動機構を伴う。両者を同時に運用すると、既存モデルでアプリを構築する場合に比べてはるかに大きなコストが掛かる。
上海政府基金と資金規模
上海は 2024 年 9 月に 15 年間の産業育成計画を発表し、さらに 3 年間延長可能とした。市が指定した 6 分野への投資は直接投資とサブファンドを通じて行われ、今回の基金は全額政府出資である。
今後の展望と課題
林氏は 3 月 4 日に「さようなら、愛する Qwen」と投稿し Alibaba を離れた。その後も中国と米国の AI ギャップについて警鐘を鳴らし続けている。Pragmatik Labs はまだ具体的な製品やデモを公開しておらず、資金調達額は報道で 20 億ドル規模とされたが、正確な数字は未確認である。
投資家側のコメントは限定的で、Gaorong Ventures は資金提供を認めたものの詳細は明かさなかった。HSG と Tencent は Bloomberg への回答を控え、林氏本人もコメント要請に応じていない。
このように、政府主導の巨額資金と民間ベンチャーの協働が交錯する中、Pragmatik Labs が提示する「デジタル+物理」エージェントの実装が成功すれば、中国 AI 産業の新たな潮流を牽引する可能性がある。
元記事: https://thenextweb.com/news/pragmatik-labs-junyang-lin-qwen-shanghai-agents