
News Observation Lab for Future
月光が夜行性渡り鳥の生活と移動に与える影響

研究概要
スウェーデン・ルンド大学の研究チームは、南ヨーロッパで繁殖し西アフリカで越冬するアカクビヨタカ(通称「チョトク、ジョトク」)を対象に、10年以上にわたるフィールドワークと高度なマルチセンサーデータロガーによる観測を行いました。
月光と狩猟行動
満月の夜は、鳥は月明かりを利用してほぼ一晩中昆虫を捕食できる一方、月が暗くなると夕暮れと夜明けの限られた時間帯しか狩りができず、活動範囲が縮小します。
エネルギーバランスと省エネ戦略
暗闇になると鳥は飛行速度を落とし、長時間静止して体温を下げることでエネルギー消費を抑える「一時的な冬眠」に似た戦略を取ります。この省エネ行動は、エネルギーバランスが極限に近い種にとって重要です。
繁殖と月のリズム
月の満ち欠けは繁殖にも影響し、卵は夜行性昆虫の供給がピークに達する時期に孵化するよう調整されています。これにより、雛の最初の数週間の生存率が最大化されます。
光害への懸念と今後の課題
人工光や光害は、月光リズムを乱すことでエネルギーバランスや繁殖タイミングに深刻な影響を及ぼす可能性があります。研究者は、夜間の人工光がこれらのシステムに与える影響を解明し、保護策に活かす必要性を訴えています。
元記事: https://www.lunduniversity.lu.se/article/nocturnal-migratory-birds-follow-rhythm-moon