
News Observation Lab for Future
米国各地で待機児童が急増 インディアナ州の保育支援不足が浮き彫りに

背景と現状
全米で政府資金による保育支援の待機リストが膨張しています。APの分析によれば、今春時点で23州とワシントンD.C.で数十万人の子どもが待機リストに載っており、さらに3州では申請自体が却下されるケースもありました。待機リストは2023年に8州で始まったものが、パンデミック救済金(280億ドル)が2024年秋に終了したことを契機に急速に拡大しました。
待機リストが家庭にもたらす影響
待機リストに載った親は、仕事を続けながら子どもの世話をする方法を模索せざるを得ません。インタビューでは、生活必需品を削ったり、友人・知人に子どもを預けたり、職場に子どもを連れて行ったりする姿が語られました。特に低所得層やホームレス、里親家庭は、保育料が払えないことで教育や就労の機会を失う危険にさらされています。
インディアナ州の具体的事例
インディアナ州では2024年12月に待機リストが開始され、2026年春までに約3万7千人の子どもが支援を受けられない状態となりました。
– **Meygan Maloney** さんは、障害者介護の仕事と新しい赤ちゃん、そして親戚の新生児の養育を同時に抱え、月額300ドルの補助金だけでは足りず、2025年度の保育バウチャーの待機リストに入りました。
– **Malinda Cox** さんは、里親として受け入れた男児の保育費を自己負担し、最終的に州からの割引と半額負担で対処しましたが、母親の就業復帰が阻まれました。
– 州知事マイク・ブラウン氏は2024年4月に余剰予算2億ドルを保育支援へ投入し、約8,000人の子どもを待機リストから除外、さらに6,000人分の支援拡大を計画しています。
政治的議論と資金問題
連邦レベルでの保育支援は長年不足しており、対象は必要な世帯の一部に過ぎません。民主党政権下のRuth Friedman氏は「保育は家族の責任」とされてきた歴史的背景を指摘し、制度の根本的な改革を訴えています。一方、共和党議員40名は「堅実な」資金投入を求めましたが、実際の予算は前年と同額に留まり、トランプ前大統領は州への委譲を主張しました。また、トランプ政権は不正疑惑を理由に5つの民主党州への資金供給を停止し、訴訟後に再開されています。
他州の事例と将来への懸念
– **ミネソタ州** のDeaira Greshamさんは、1歳児の保育待機リストに9,000人中の一人として登録され、母親の協力で授業や訪問先へ子どもを連れて行く日々を送っていました。2024年秋に学生向け保育助成金を獲得し、フルタイム保育が可能になりました。
– **カリフォルニア州マリン郡** のCarmen Perezさんは、4人の子ども全員の保育支援を申請し、長男は支援なしで学業に苦戦。現在は2歳児が380人の待機リストに載っています。
これらの事例は、待機リストが単なる数字以上に、子どもの発達や家庭の経済的安定に深刻な影響を及ぼすことを示しています。今後、連邦・州双方の資金確保と制度改善が不可欠です。
まとめ
保育支援の待機リストは、パンデミック後の資金縮小と需要増加が重なり、全米で顕在化しています。インディアナ州のように余剰予算を活用した短期的な救済策はあるものの、根本的な資金不足と制度設計の見直しが求められています。